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Arraystar社 次世代シークエンス(NGS)
(h)MeDIP-Seq with LncRNA Promoter
受託解析サービス

Arraystar社(アメリカ)との業務提携による (h)MeDIP シークエンシングサービスでは、LncRNA Promoter 解析も含めており、mRNA および lncRNA 遺伝子プロモーターの両方について、5mC、5hmC または 6mA 修飾の詳細なデータ解析およびアノテーションを取得するという利点が付加されています。


LncRNA Promoter 解析の概要

lncRNA の転写は、タンパク質コード遺伝子の転写と比較して、細胞種、組織、疾患特異的に厳密に制御されています。lncRNA の発現異常の背後に何があるのか、上流の制御機構を理解することは、lncRNA 研究の重要な部分です。lncRNA の転写制御に関するエピジェネティックな研究は、ゲノムの観点から重要な手段です。

転写に重要なプロモーター領域におけるDNAメチル化やヒドロキシメチル化は、遺伝子発現を制御する作用があります。例えば、LncRNA-MEG3 プロモーター領域のメチル基修飾は、肝臓がんや統合失調症患者において異常な変化を示しています[1]。食道癌では、lncRNA プロモーターのメチル化シグネチャーが、mRNA プロモーターよりも高い腫瘍細胞・非腫瘍細胞間の分類能力を示しています[2]。lncRNA プロモーターのメチル化調節異常は一般的で、乳がん検体では最大57%%に見られます[3]。lncRNA プロモーターのメチル化レベルとlncRNA 遺伝子発現は、当然のことながら有意に相関しています。

(h)MeDIP-Seq と lncRNA プロモーター解析の組み合わせにより、mRNA および lncRNA 遺伝子の両プロモーター上の 5mC または 5hmC 修飾の詳細なデータ解析およびアノテーションを得ることができます(図1)。


図1. MeDIP/hMeDIP-Seq のワークフロー: mRNA プロモーターに加え、lncRNA プロモーター解析も実施されます。

【Reference】

1. Thomson, J.P. et al.(2013) Nucleic Acids Res 41(11):5639-54 [PMID:23598998]
2. Wu, W. et al.(2013) Gastroenterology 144(5):956-966.e4 [PMID:23333711]
3. Li, Y. et al.(2015) Scientific Reports 5;5:8790 [PMID:25739977]


特長


パフォーマンスが最適化された (h)MeDIP 法、厳格な QC プロセス、およびマッピング可能な高いリード数
mRNA および lncRNA の遺伝子プロモーターにおける(ヒドロキシ)メチル化解析
高度な機能を備えた標準解析パッケージ


解析の流れ


本サービスは、精製 gDNA~データ解析までのフルパッケージとなっています。


【解析ワークフロー】
1. gDNA サンプルの受け取りおよび QC チェック
2. DNAの断片化と確認
3. シークエンスアダプターのライゲーション
4. 抗 5-メチルシトシン抗体、抗 5-ヒドロキシルメチルシトシン抗体、抗 6-メチルアデニン抗体による免疫沈降
5. adaptor-mediated PCR
6. (h)MeDIP および シークエンスライブラリーの評価
7. cBOT によるクラスター生成
8. Illumina プラットフォームによるシークエンシング
9. データ抽出、解析および要約

【バイオインフォマティクス解析】
本サービスのバイオインフォマティクス解析では、以下のデータを提供します。
サンプル QC 結果
FASTQ 形式のシークエンスデータ(quality score フィルタリングに合格し、アライメント前のリード)
データ解析:
- ゲノムへのアライメント結果
- MACS ソフトウェアによるメチル化ピークの同定
- 最も近くの mRNA および LncRNA 遺伝子を使用したピークアノテーション
- ピークの視覚化(WIG 形式のファイル)
- mRNA および LncRNA 遺伝子プロモーター領域における(ヒドロキシ)メチル化変動領域(DMR)の同定(注1)。
- プロモーター領域の(ヒドロキシ)メチル化変動 mRNA 遺伝子のGO解析(注1)
- プロモーター領域の(ヒドロキシ)メチル化変動 mRNA 遺伝子のパスウェイ解析(注1)
プロジェクトサマリーレポート
※注1:サンプル間のメチル化比較解析を必要としないプロジェクトの場合には、含まれません。

【データ例】

・サンプル間またはグループ間の lncRNA プロモーター領域におけるメチル化/ヒドロキシメチル化変動
LncRNA プロモーター領域(/-2000bp of TSS)における(ヒドロキシ)メチル化変動は、参照ゲノムにてアノテーション付けされます。


図1. LncRNA プロモーター領域のメチル化変動領域は、fold change、統計的有意性のための p値と q値、およびゲノムアノテーションとともに表にまとめられます。

・lncRNA プロモーターの (h)MeDIP-Seq と lncRNA 発現の組み合わせ解析
(h)MeDIP-Seq からのエピジェネティックな修飾データと遺伝子発現プロファイルを統合的に解析します。5mC、5hmC または 6mA の特異的な修飾遺伝子と発現変動遺伝子は、ヒートマップ上で階層的にクラスター化され、変化の相関をとることができます(図2)。

図2. hMeDIP-Seq と LncRNA 発現アレイプロファイリングを統合解析し、クラスタリングヒートマップを示す様に、lncRNA プロモーターのヒドロキシメチル化と lncRNA 遺伝子発現の関係を明らかにしたものです。

・LncRNA プロモーター(ヒドロキシ)メチル化の視覚化
(h)MeDIP-Seq データには、UCSC Genome Browser などのゲノムブラウザーへのアップロードに互換性のある WIG 形式ファイルが含まれます。(h)MeDIP シグナルは、ゲノムの特徴や他の多くのソースからの遺伝子発現、遺伝子制御、表現型のトラックと併せて視覚化することができます。

図3. hMeDIP-Seq データから得られたヒドロキシメチル化ピークを Genome Browser 上で視覚化


サンプル条件


品質条件 詳細
対象生物種 Human/Mouse/Rat
サンプルタイプ Purified gDNA
必要量 推奨量:>5μg、最小量:>2μg
濃度(Nanodropに基づく) >20ng/μL
純度(Nanodropに基づく) O.D.260/280:>1.7
O.D.260/230:>1.8
RNA Integrity ・アガロースゲル電気泳動: 高分子DNAのバンドがはっきりと確認できること。
DNase、RNase フリーの 1.5ml マイクロチューブを使用してください(スクリューキャップ式を推奨)
ヌクレアーゼフリーの分子生物学グレードの水に溶解し、-80℃で保存してください。
UV スペクトルベースの濃度測定法では、不正確になる場合がありますので、蛍光ベースでの測定を強く推奨します。
UV スペクトルベースで測定した場合、上記よりも多いサンプルをご準備ください。


価格

サービス名 修飾 税別価格 カタログ#
MeDIP-Seq with LncRNA Promoter
受託解析サービス
(including IP+input)
5mC, 5hmC,
6mA から選択
¥358,000 F-AS-MDIPseq-[修飾]
-[H/M/R]-[サンプル数]
hMeDIP-Seq with LncRNA Promoter
受託解析サービス
(including IP+input)
5mC, 5hmC,
6mA から選択
¥358,000 F-AS-hMDIPseq-[修飾]
-[H/M/R]-[サンプル数]
1サンプルの解析料金です。海外提携先への送料が別途必要になります。


ご注意事項

1. 解析サービスに関して
本サービスの解析は、弊社の海外業務提携先(Arraystar社)にて実施されます。
2. 解析に利用する製品に関して
本サービスの仕様は、事前の予告なく変更される場合があります。
3. お見積りに関して
正式なお見積書は、直接販売の場合には直接ご提出いたしますが、代理店経由の場合は代理店よりご提出させて頂きます。
4. サンプルの送付および取り扱いに関して
4.1 サンプルのご発送は、必ず、サンプル送付方法およびご注意点(PDF)の内容に従ってください。送付の際は、チューブをパラフィルムで覆い、キャップの緩みや中身の漏れがおきない様にしてください。サンプルの入ったチューブには、油性マジックでサンプル名を明記し、ビニールバッグ等に入れてください。DNAサンプルは、アイスバックなどとともに梱包し、クール便でお送りください。ただし、DNAが冷凍状態で保存されている場合は、砕いたドライアイスとともに梱包して、冷凍便でお送りください。
4.2 サンプルは、なるべく休日をはさまない様に、弊社営業時間内(土日祝日、年末年始等を除く、平日9時~18時)に到着する様にご発送ください。なお、ご発送時の送料はお客様負担となります。着払いでは受け取りできませんので、あらかじめご注意ください。
4.3 サンプル送付の際は、受託解析サービスQCシートおよび免責事項同意書を同封してください。これらが同封されていない、または記入漏れがある場合、解析サービスに着手できませんので、ご注意ください。
4.4 ご送付いただいた RNA の品質チェックの結果、解析に必要な量が不足または低品質であった場合、サンプルの再送をお願いする場合があります。なお、再度サンプルをお送り頂く場合、業務提携先への再送料金をご負担いただきます。
4.5 弊社に起因しない(国内および国際輸送時など)サンプル喪失等に対する補償・保険制度はありませんので、貴重なサンプルをご提供頂く際はご注意ください。
4.6 お預かりできるサンプルは、BSL2(バイオセーフティーレベル2)までのものに限られます。感染性が著しく高いサンプル(HIV、HCV、HBVウイルス)に感染していることが確認されている患者由来の検体など)は、お預かりできませんので、予めご了承ください。ヒト臨床サンプルの場合、インフォームドコンセントを得てからご提供ください。
3.7 ご提供頂いたサンプルの返却は致しておりません。(サンプルは解析終了時に破棄されます。)
3.8 本確認事項を満たさない事で別途費用が発生した場合、お客様に費用のご負担をお願いすることがあります。
3.9 サンプル・業務等から生じた知的財産権・工業所有権・安全性・インフォームドコンセント等の問題については、弊社は一切の責任を負わないものとします。
4. キャンセルに関して
本サービスは、海外での解析という性質上、サンプル受領後のキャンセルはお引き受けできません。やむを得ない理由でキャンセルされる場合、それまでの工程に応じた料金を請求いたします。
5. 納品物に関して
納品物は、代理店経由でのお取引の場合、基本的に代理店を介してお送りします。
納品データのバックアップは、必ずお客様にてお取りください。弊社でのデータ保管期間は、発送日から90日間です。弊社での保管期間を経過したデータは、破棄されます。


本ページは、Arraystar社のホームページに掲載されている情報や画像を一部引用しています。
お問い合わせ 受託解析部: biosupport@filgen.jp P.052-624-4388 https://filgen.jp/
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