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質量分析サービス
XL-MS(クロスリンキングMS) タンパク質間相互作用 受託解析サービス

クロスリンキング質量分析法(XL-MS)は、近年開発された新しい解析方法です。化学的架橋剤を用いて、空間距離が十分に近いタンパク質やタンパク質複合体を結合させ、酵素でペプチドを切断した後に、質量分析によって架橋部位を同定することで、低分解能の構造情報を得ることが可能です。これにより、3次元空間におけるタンパク質の折り畳み状態や、タンパク質相互作用領域のおおよその推定が可能になります。タンパク質やタンパク質複合体を研究するために化学的架橋を利用し、その後に架橋ペプチドを MS で同定する方法は、近年、多く利用される様になってきています。タンパク質はその機能のほとんどをタンパク質複合体の形で発揮し、細胞シグナル伝達、タンパク質合成、フォールディング、分解、その他多くの重要なプロセスを制御しているため、この様な複合体の組成と構造を解明することは、バイオ医薬品産業における研究の焦点となっています。


 クロスリンキング(架橋)とは


架橋試薬は、相互作用により近接している 2 つ以上の生体分子中のアミノ酸の特定の官能基間に化学結合を形成することにより、In vivo または In vitro で相互作用するタンパク質、ドメイン、またはペプチドを共有結合でつなぎ、分子間または分子内の連結をもたらす一群の低分子化合物です。架橋試薬はその性質に応じて光反応剤と化学剤に分けられます。通常、化学架橋試薬はリンカーと同様に 2 つの同一(アミン-アミン、チオール-チオールなどのホモ官能性)または 2 つの異なる(アミン-チオール、カルボキシル-アミンなどのヘテロ官能性)反応性基を含み、さらに、photo-メチオニンや Photo-ロイシンの様な紫外線誘導アミノ酸の様な光反応性架橋剤もあります。


タンパク質相互作用における架橋の重要性

タンパク質間相互作用(PPI)研究における架橋は、自然な細胞環境における PPI の同定と特性評価を可能にするため、非常に重要です。架橋の重要な側面は、次の通りです。

1) 一時的な相互作用安定化
多くのPPIは一時的なものであり、従来の方法では捕捉することが困難な場合があります。架橋はこれらの相互作用の安定化に役立ち、検出と分析が可能になります。
2) サンプル調製中における弱い相互作用の保存
タンパク質相互作用分析のためのサンプル前処理には、多くの場合、精製ステップ、タンパク質抽出、および操作が含まれますが、これにより、特に弱い相互作用の場合、タンパク質相互作用が破壊または変化する可能性があります。架橋により、これらのステップ中に相互作用が確実に保持され、自然な相互作用ネットワークのより正確な表現が提供されます。
3) 空間的近接情報の生成とタンパク質界面のマッピング
架橋は、相互作用するタンパク質の近接性に関する空間情報を提供し、相互作用するタンパク質間に共有結合を導入することにより、相互作用するタンパク質間の物理的接触をマッピングするのに役立ちます。この情報は、複合体内のタンパク質の様々な領域間の距離と方向を決定し、PPI に寄与する結合表面とドメインを理解するのに役立ちます。
4) 複数タンパク質複合体の特性評価
架橋により、複数タンパク質複合体内で互いに近接するタンパク質を識別できます。架橋を使用し、その後プロテオーム解析または定量的プロテオーム解析を行うことにより、タンパク質複合体およびサブ複合体の組成および配置を確認および定量することが可能になります。

上記をまとめると、架橋は in vivo と in vitro の両方で PPI の安定化、保存、特性評価に役立つため、タンパク質相互作用の解析には不可欠な技術です。その結果、生物学的システムの組織と機能についての重要な洞察が得られます。


架橋プロトコル

この技術は、タンパク質の構造情報の取得と PPI の同定に広く使用され、成功を収めています。これには、サンプル要件が最小限であること、タンパク質に対する環境制約が低いこと、分子量制限がないこと、その場での架橋能力、操作の容易さ、大量の情報の生成など、いくつかの利点があります。


図1. PPI 研究のための一般的な crosslink-LC-MS ワークフロー
[1]

Creative Proteomics 社における Crosslink-MS の標準的なプロトコル例

1) プロジェクトおよび実験デザイン(in vivo 架橋または in vitro 架橋)
2) 架橋試薬の選択
PPI の天然状態の構造を捕捉することを目指す場合、細胞内架橋反応を行うことが不可欠であり、このプロセスでは、DSSなどの細胞膜を通過できる架橋剤を選択することが重要です。
3) サンプルの準備とパラメーターの最適化
タンパク質の活性を維持するには、適切な条件下で架橋反応を実行する必要があります。pH、温度、架橋剤濃度、反応時間という 4 つの重要なパラメーターに特別な注意を払う必要があります。サンプルの最適な架橋剤および架橋反応条件は、予備実験を通じて決定されます。
4) 細胞溶解
5) 逐次消化または組み合わせ消化のための 1 つまたは複数のプロテアーゼ処理
(トリプシン、Lys-C、Asp-N、キモトリプシン、Glu-C など)。
6) 架橋ペプチドの濃縮
ストレプトアビジンなどのアフィニティークロマトグラフィー精製、強陽イオン交換(SCX)、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)等
7) 分析(電気泳動、ウェスタンブロット、Co-IP、LC-MS/MS)
8) 解析レポート作成

[1] Wheat A, Yu C, Wang X, et al. Protein interaction landscapes revealed by advanced in vivo cross-linking-mass spectrometry. Proc Natl Acad Sci U S A. 2021 Aug 10;118(32): e2023360118.


アプリケーション


1) in vivo PPI における一過性の弱い相互作用研究
2) 低親和性の in vivo PPI 研究
3) PPI の位置や構造研究
4) 標的薬剤研究
5) 抗体を酵素、蛍光色素、ビオチンなどに結合させ、定量的な測定や局在の観察
6) ハプテンとキャリアタンパク質の結合


 納品物


 ・レポート(PDF)
 ・Raw データ
 ※デモデータがございますので、お気軽にお問合せください。


必要サンプル条件


組み換えタンパク質、細胞溶解液、細胞ペレット、組織を受け入れ可能です。

精製タンパク質の場合 200μL 以上(>2mg/mL)
※バッファー情報も併せてご提供ください。
標的タンパク質を含むタンパク質溶液の場合 総タンパク量 200μL 以上(>10mg/mL)
※バッファー情報も併せてご提供ください。
細胞ペレットの場合 1.0x108 cells 以上/サンプル
凍結組織の場合 500mg 以上
使用した架橋剤の種類、濃度等をご教示ください。
対象とするタンパク質の生物種、分子量、配列情報、および構造情報をご提出ください。
架橋した細胞溶解サンプル溶液でご提出頂く場合、下流で行う精製用のタグ情報または抗体が必要となります。
必要サンプル条件は、解析のプロジェクトによって異なる場合がございます。解析に関しまして、一度弊社までご相談ください。

なお、タンパク質抽出の際に使用するチューブによっては、PP または PE など、チューブ材質由来のピークが検出され、ペプチドのイオン化を阻害し、データ解析に重大な影響を及ぼす可能性がありますので、ご注意ください。また、過剰にボルテックスなどをかけない様にご注意ください。
また、タンパク質に、界面活性剤など(ポリマー)が多量に残留していると、ポリマーがサンプル由来のペプチドのイオン化を阻害し、データ解析に重大な影響を及ぼす可能性がありますので、ご注意ください。
動物検疫・国際条約等に該当するサンプルの場合、輸送手続きに日数を要する、又はお取り扱いできないことがあります。こうしたサンプルは、弊社提携先にて受入れが不能または拒否されたりする場合もございますので、事前にお問合せください。


 価格

サービス名 必要な総タンパク質量
(1サンプルあたり)
税別価格/サンプル Cat.#
XL-MS(クロスリンキングMS)
タンパク質間相互作用 受託解析サービス
プロジェクト毎に異なる お問合せ F-CPM-XL
-[サンプル数]
本サービスは、海外業務提携先で実施する解析のため、上記の解析料金の他、サンプルの海外輸送費が別途発生します。


ご注意事項(必ずご確認ください)

1. 解析サービスに関して
本サービスの解析は、弊社の海外提携先(Creative Proteomics社)にて実施されます。

2. サンプルの送付および取り扱いに関して
2.1 サンプルの発送は、必ず「サンプル送付方法およびご注意点(PDF)」をご参照の上、その内容に従って行ってください。送付の際は、チューブをパラフィルムで覆い、キャップの緩みや中身の漏れが起きない様にしてください。サンプルの入ったチューブには、油性マジックでサンプル名を明記し、ビニールバック等に入れてください。十分量の砕いたトライアイスとともに梱包してください。
2.2 サンプルは、なるべく休日を挟まない様に、弊社営業時間内(土日祝日、年末年始等を除く、平日9時~18時)に到着する様にご発送ください。なお、ご発送時の送料は、お客様負担となります。着払いではお受け取りできませんので、あらかじめご注意ください。
2.3 サンプル送付の際は、受託解析サービスQCシート及び免責事項同意書を同封してください。これらが同封されていない、または記入漏れがある場合、解析サービスに着手できませんので、ご注意ください。
2.4 組織・細胞の場合はペレット状態にして、タンパク質の場合は凍結状態にして、十分量のドライアイスを同梱の上、冷凍宅配便にて凍結状態でご送付ください。
2.5 解析元による抽出作業の結果、解析に必要な量が確保できなかった場合、サンプルの再送をお願いする場合があります。なお、再度サンプルをお送り頂く場合、提携先への再送料金をご負担いただきます。
2.6 オプションのタンパク質抽出をご依頼頂いた場合、ご送付頂く組織・細胞は、できるだけ新鮮なものをご用意ください。本抽出サービスは、解析んイ必要な量の確保を保証するものではありません。解析に必要な量が確保できない場合、サンプルの再送をお願いする場合がございます。再調整が困難な貴重なサンプルの場合などは、ご注意ください。
2.7 サンプル喪失等に対する補償・保険制度はありませんので、貴重なサンプルをご提出頂く際は、ご注意ください。
2.8 お預かりできるサンプルは、BSL2(バイオセーフティレベル2)までのものに限られます。感染性が著しく高いサンプル(HIV、HCV、HBVウイルスに感染していることが確認されている患者由来の検体など)は、お預かりできませんので、予めご了承ください。ヒト臨床サンプルの場合、インフォームドコンセントを得てからご提供ください。また、動物検疫・国際条約等に該当するサンプルの場合、輸送手続きに日数を要する、又はお取り扱いできないことがあります。こうしたサンプルは、弊社提携先にて受入れが不能、又は拒否されたりする場合があります。
2.8 ご提供頂いたサンプルの返却は致しておりません。(サンプルは解析終了時に破棄されます。)
2.9 本確認事項を満たさない事で別途費用が発生した場合、お客様に費用のご負担をお願いすることがあります。
2.10 サンプル・業務等から生じた知的財産・工業所有権・安全性・インフォームドコンセント等の問題について、弊社は一切の責任を負わないものとします。

(サンプル、QCシートおよび免責事項同意書の送付先)
フィルジェン株式会社 受託解析部 宛
〒459-8011 名古屋市緑区定納山一丁目1409番地
Phone: 052-624-4388 Fax: 052-624-4389 E-mail: biosupport@filgen.jp

3. キャンセルに関して
本サービスは、海外提携先(Creative Proteomics社)での解析という性質上、サンプル受領後のキャンセルはお引き受けできません。やむを得ない理由でキャンセルされる場合、それまでの工程に応じた料金をご請求させて頂きます。

4. 納品物に関して
納品物は、代理店経由でのお取引の場合、基本的に代理店を介してお送りします。納品データのバックアップは、必ずお客様にてお取りください、弊社でのデータ保管期間は、発送日から90日間です。弊社での保管期間を経過したデータは破棄されます。

お問い合わせ 受託解析部: biosupport@filgen.jp P.052-624-4388 https://filgen.jp/
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